大規模精密農業実現に向けたトラクタ自動操舵化

研究キーワード
  • 自動運転
  • 人工知能
  • GNSS(衛星測位システム)
研究分野 農業ロボット 農業機械 スマート農業

北見工業大学が位置する北見市をはじめとするオホーツク地域は、第一次産業のなかでも日本の食糧宝庫といわれるほど農業が非常に盛んな地域です。そのような「農」が身近にある環境は、北見工業大学の大きな特徴でもあります。オホーツク地域の農業で使われている農地には他地域と比べて、中山間地や傾斜地などの変形地が多く存在します。このような厳しい環境に対応できる農業用トラクタの自動操舵技術の確立を目指しています。

傾斜地における
トラクタ高精度自動操舵技術の開発

現在、農業従事者の負担を減らしながら農作業を効率的に行うため、様々な農業機械の自動化が求められています。トラクタの操縦においても熟練した技術が必要であることから人材の確保が難しく、自動化技術を開発し農作業に慣れていない人でもトラクタ作業が行えるようにすることには大きなニーズがあります。

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本研究では、トラクタの車両走行特性を考慮した旋回精度を向上させるため、トラクタの機械的特性と走行経路の関係を明らかにし、作業経路高精度化に向けた経路生成技術と自動旋回システムの開発を進めています。

有機玉ねぎ農地の
除草作業自動化技術の開発

除草剤の散布を行わない有機農業を行う上で、除草作業は大きな負担となる作業のひとつです。全栽培期間を通して除草作業を繰り返し行う必要があるため、手作業除草にはコストと労働負担が最も掛かっています。

そこで、農業従事者の負担軽減に繋がる、有機玉ねぎ農地除草作業の機械化?自動化技術の開発を進めています。カメラを用い得た画像のピクセル毎に認識を行うAIモデルで作物列を認識し、通信遅延の少ない5Gを用いてトラクタの自動操舵制御を実現するシステムの構築を目指しています。

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PERSONAL DATA

楊 亮亮

楊 亮亮Liangliang YANG

機械電気系 准教授

専門分野
農業ロボット、農業機械、スマート農業
所属学会
農業食料工学会、日本機械学会
担当授業科目(学部)
農業機械工学、創成工学、機械知能?生体総合工学I、機械知能?生体工学概論、ラボラトリーセミナー、機械知能?生体工学実験I、メカトロニクス
主な研究テーマ
中山間傾斜地高精度自動操舵トラクターの開発、野菜果物収穫ロボット
研究キーワード
GNSS、自動運転、AI、ロボットアーム、ロボットハンド